令和5年の短答試験大学別合格率ランキング
令和5年度弁理士試験短答式筆記試験受験者統計
2023年6月19日に特許庁が令和5年度弁理士試験短答式筆記試験受験者統計を公表しました。
統計には試験の受験者数、合格者数が年代、性別、居住地、出身大学が詳細に集計されています。
つまりこの統計を分析することでどのような人がこの試験を受けていて、どのような人が試験に受かっているのかを知ることができます。
特に弁理士試験は合格を勝ち取るための試験という意味では、大学受験と共通するものがあります。
大学受験で要領よく勉強して合格した人は、弁理士試験でも同じように要領よく勉強して合格することができるとも考えられます。
ということでこの記事は次のような方々は、参考にすると良いと思います。
・弁理士試験受験を考えている方
・弁理士を受けたいけど受かるか心配な方
・すでに弁理士試験を受けていてなかなか受からない受験生
志願者について
令和5年の志願者は 3400名 でした。
令和4年の志願者は 3558名 でしたので158名減ってしまったことになります。
近年の志願者の推移は次の通りです。
R1 3858名→ R2 3387名 → R3 3859名 → R4 3558名→R5 3400名
令和3年は志願者が増加しましたが、令和4年、5年と志願者は2年連続で減ってしまいました。
令和5年の志願者は志願者数が最も少なかった令和2年のよりは多かったようです。
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短答試験の統計の分析
令和5年の短答試験受験者数は2,698名でした。
昨年(2,754名)よりも減少しています。
ちなみに志願者から短答受験者を引くと短答の免除者が計算できるので調べてみます。
3,400- 2,698 =702名
令和3年の短答免除者数=志願者3859-短答受験者2686=1173名
令和4年の短答免除者数=志願者3558-短答受験者2754=804名
なので短答免除者は例年に比較して少ないことになります。
私が思うにこのような年は、経験面で優っている免除者が有利な気がします。
短答式試験の合格率
令和4年の短答試験の合格者数は337名でした。
合格率は12.4%でした。短答試験は一次試験なのに100人受けて12人しか受からないとは非常に厳しい試験ですね。
ちなみに昨年は10.3%,一昨年は11.3%だったので例年よりちょっと合格率が高かったことになります。つまり今の論文受験者は合格率10%ちょっとの難関を突破している人になります。
過去は30%くらい合格できていた時代がありましたが最近は弁理士試験の登竜門が狭き門になっているのですね。
大学別の合格率について
前置きが長くなりましたが、大学別のランキングを見ていきましょう。
受験者数
受験者が多いのは京大、東大、早稲田大学です。
私立大学の早稲田大学がここまで多いのは例年と違う傾向です。
合格者数
合格者の数は、東大、大阪、京大が上位を占めています。
これは例年の傾向ですね。受験者数と合格率が高いため合格者数は多くなります。
合格率
最初に言っておくとこのランキングは、30名以上が受験している大学に絞って集計しています。
合格率は大阪、東北、東京大が上位を占めています。
これも例年の傾向ですが京都大学は例年だと合格率が高のですが本年は13.3%と控えめな数字になっています。
私立では慶応が強いです。慶応大学は司法試験でも常に上位なので頷けますね。
この後はずっと国立大学が続き、13位に私立の理科大が食い込んできます。このあたりが全体の平均合格率と同じくらいの合格率になります。
このあたりを鑑みると、弁理士試験の合格者のレベルの高さがうかがえます。
さて、いかがだったでしょうか?
ご自分の大学が平均の合格率より上であれば、他の人よりもちょっとは受かりやすいと考えることもできると思います。
一方で、これは単に一つの考え方なのでご自分の大学が平均合格率よりも低くても工夫次第では短期合格は可能です。ただ弁理士試験は10年以上受からずに苦しむ人がいるくらい厳しく長い戦いなので、よく検討して足を踏み入れるべきだと思います。
さらに、合格した後もライバルとなるのは、このような難関大学で研究開発をしてきた猛者たちになります。この点も考慮して多彩な社会人経験を積んでおくことが望ましいのではないでしょうか?
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